新型コロナウイルスの影響や働き方改革が推進されていく中でテレワークを導入する企業が増えてきました。 しかし、テレワークはオフィス外で業務を行うことになりますのでテレワーク実施前のセキュリティ対策のみでは企業の情報資産を守ることはできません。 本コラムは「【中小企業向けコラム】テレワークの情報セキュリティ対策」として第一回はテレワーク導入率とテレワークを導入する際の課題、第二回以降から情報漏洩事故例からオススメの対策方法などをご紹介いたしますので、是非最後までお読みください。
1.テレワーク導入率
図1は総務省によって2020年8月に実施された「令和2年通信利用動向調査」の結果です。調査の結果日本企業のテレワーク導入率は47.5%に上り、前年の調査の倍以上の割合で、確実に普及しつつあります。 さらにテレワークは在宅勤務やモバイルワーク、またはシェアオフィス、コワーキングスペースの利用など企業によって実施方法は様々です。実施方法については企業として何がベストなのかを協議するのも大事かと思います。
図1.テレワーク導入率
参考元:令和2年通信利用動向調査
https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/data/210618_1.pdf
2.テレワークを導入する際の課題
しかし総務省による「テレワークセキュリティに関する2次実態調査」の結果では中小企業(従業員数300名未満)に限って見てみるとテレワークの導入率は30%未満にとどまります。さらにテレワーク導入にあたり課題となった点が「セキュリティの確保」という企業が約半数でした。
図2.テレワークの導入に当たり課題となった点
参考元:テレワークセキュリティに関する2次実態調査
https://www.soumu.go.jp/main_content/000744642.pdf
テレワーク導入率の部分でもお伝えした通り、テレワークの実施方法には様々あり、その実施方法に対応したセキュリティ対策が必要になります。この環境を構築できない為にテレワーク導入に踏み切れない中小企業が多いのではないでしょうか。
また「セキュリティの確保」が課題と回答した企業の中でも下記3項目のセキュリティ対策の導入が困難としている企業が多数を占めました。
上記3項目によるセキュリティ事故例を次回のコラムでご紹介いたします。
3.まとめ
テレワークの導入率は年々増加傾向にありますが、一方でセキュリティの確保などの課題があります。企業としてセキュリティを重視することは当然のことで、この点を担保できないことにはテレワークの導入を実施することはできません。
しかしテレワークを実施している企業で実際に情報漏洩事故が起きております。次回のコラムではその情報漏洩事故の事例をご紹介いたします。